9月23日
映画館で視聴
ネタバレあり
VHSの感じを出すのがうまかった。劇中のVHS作品のB級ホラーのクオリティもリアルだった。
あらすじ
1980年代のイギリスで映像作品の表現規制が厳しくなる中で映画検閲官のイーニッドは過激なホラー作品の検閲をする仕事をしていた。
ある日イーニッドが検閲した作品を模倣した事件が起こりマスコミに取り上げられるなどストレスを感じる出来事が複数起き精神的追い詰められたタイミングで子供の頃行方不明になった妹に似た女優が出ている映画を検閲する。
感想
冒頭の制作会社のロゴがVHSのアス比と画質に加工されていて良かった。
設定が面白い上に冒頭でちゃんと説明されるし、自然な流れで主人公の性格や普段やっていることを見せてくれるから変わった設定なのにすんなり受け入れられた。
検閲している映画の内容が昔のスプラッター系のホラー映画の感じが再現されている上にVHSの画質なのもよかった。
主人公が検閲された映画の模倣犯が出てくるのと同時に妹の死亡届を出すって両親に言われてストレスでおかしくなったところで妹に似ている女優が出ている映画が妹がいなくなった日と同じシチュエーションの映画を見て妹だと思い込む感じと撮影した監督の映画の世界観に引き込まれていく表現が良かった。段々幻覚や幻聴が見えるようになって主人公が映画の中の登場人物のようになっていく表現がビデオドロームみたいで良かった。様子がおかしくなっていって最終的に強行に出るけど、監督とプロデューサーの思惑通りに言いくるめられてホラー映画に出演することになるけどそれをきっかけに完全に自分の想像の中の映画に出ていると思い込んで幻覚と幻聴を見ることになる演出がとてもよかった。地味に主人公が映画に出ていると思って幻覚を見ているときにアス比が変わったりVHSの画質になったりするのが良かった。
最後に主人公が見ていた妄想の映画のパッケージも出る上にビデオがとりだされる演出も洒落てて面白かった。映画館で鼻で笑っているのが聞こえてくるぐらいみんな鼻で笑ってた。
パンフレットがVHSのサイズでめちゃくちゃ読みにくかったけど、内容がかなり充実していてとてもよかった。監督のインタビューの内容もいいし、時代背景や専門用語の説明とかもあってすごく読みごたえがあったし、劇中で出てきた映画のパッケージのビジュアルも乗っててすごくよかった。今年のパンフレットオブザイヤー候補。