映画「Cloud クラウド」の感想

2024-10-25 映画

10月18日
映画館で視聴
ネタバレあり
 
ほとんど事前知識なしに黒沢清監督って知識だけで観に行ったけど面白かった。
転売屋の嫌な部分と転売屋で成功して調子乗ったら失敗した人の表現とかがすごくよかった。
主人公の高専の先輩の見下し方や先輩の家の荒れ方がすごくよかった。
 


 

あらすじ

工場で働きながら転売屋をしている吉井は転売で儲けた金を元手に働いていた工場をやめて、地方の大きな一軒家を借りて彼女と同棲しながら転売一本の生活を始める。
転売のための買い占めや工場の上司に打診された昇進を断ったことや転売について教わった先輩からのもうけ話を断ったりなどでいろいろな人に恨まられていく。

感想

序盤の少しずつ恨みを買って行って人間関係が崩壊していく感じや誰かに狙われているような描写が増えていくのが不穏で怖かった。
引っ越しの時も主人公がうまく行っている感を出しながらもどんどん不穏がシーンが増えていって怖かった。急に車の部品を家に投げ込まれるシーンとかびっくりした。
 
襲われてからはめちゃくちゃアウトレイジみたいだった。一般人なのにやりすぎだろってくらい殺意高かった。拷問の仕方とか普通の人が思いつかないようなレベルの準備をしてて逆に笑ってしまった。
 
違和感を感じるシーンが多かったアシスタントの佐野君がまさかの裏の組織と関わってるっぽくて銃を持って全員殺していくのはまさかの展開でちょっとついていけなかったけど面白かった。序盤の方で車の部品を投げ込んだ犯人が異常なほど怖がってたのとか地味に伏線だったんだなって気付いた。
ネットでラーテルを殺すために集まった集団が過激なことをしてはいるけど結局本職の佐野君には全然かなわなかったり、調子に乗ってたりするけど身の丈以上のことはできずに隙を見せて殺されていく感じが好きだった。
 
最後に佐野君がひたすら下から話してくるけど、ラーテルの名前の由来を「世界で最も恐ろしい生物のことですよね?」って聞かれてそうだよって答えたら「流石だなぁ」って言われるのが完全に格付け完了って感じで絶望感あったし、主人公の地獄の入り口かぁってセリフがすごくぴったりだった。佐野君が明らかに裏の世界の人で目的もわからないのが怖いけど、佐野君から逃れようとすると明らかに同じような人たちに狙われるのが見えてるから逃げられない絶望感があるラストですごくよかった。

参考

Cloud クラウド : 作品情報 - 映画.com


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